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2018/1/7 - DoTTS Students 学生コラム

学生愛好会Hi-Five Projectを紹介します

こんにちは! 今回は、2010年に交流文化学科の学生が中心になって設立した愛好会Hi-Five Projectがおこなっている、Table For Twoという国際貢献のプロジェクトについて、学生に紹介を依頼しました(高橋雄一郎)。

 

【Table For Twoについて】

学生食堂でTable For Twoと書かれたポスター等を目にして、気になっていた人もいるのではないでしょうか。あるいは、テレビ東京で木曜日の夜10時から放送されている「カンブリア宮殿」(http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/)という経済番組で2016年2月に紹介されていたのを見て知っていた人もいるかもしれません。Table For Twoとは、発展途上国の飢餓に苦しむ子供たちを減らすために学校給食を届ける仕組みです。世界では4人に1人の子供が飢餓に苦しんでいます。一方で、先進国の人々は食生活や生活習慣の変化によって肥満の人が増えています。この食の不均衡を、先進国の人にヘルシーな食事を提供し、その分途上国の子供たちへカロリーを分配することによって均そうという考え方がTable For Twoです。直訳すると「二人の食卓」となりますが、TFTを紹介する際によく用いられているイラストでは、先進国の肥満の男性と途上国の痩せた少年が同じテーブルを囲んでいます。これは食の不均衡を分かりやすく表すのと同時に、世界中の人々にとって毎日の食卓が豊かであるよう願う意味も込められているのです。仕組みとしては、TFT対象のメニューを学食で注文したり商品を購入すると、途上国の子供たちに約1000~1500kcalで栄養のある給食が1食分20円で届けられます。学校給食は子供たちの健康を守るだけではなく、教育水準の向上にも役立っています。発展途上国にはその日食べる物を得るために働かなければならない状況の子供たちもいますが、教養を身につけられずに成長し、良い仕事に就けず益々貧困になってしまう悪のサイクルに陥ってしまいます。学校給食があれば、子供たちをわずかな金銭のために働かせるよりはお腹いっぱい食べさせてあげたいと、親が子供を学校へ通わせる動機になります。(写真)

Table For Twoは2007年に小暮真久さんが「NPO法人TABLE FOR TWO International」を設立したことに始まる、日本発祥の取り組みです。多くの社員食堂や大学の学生食堂へTFTメニューが導入されており、寄付金つきのTFT商品の販売やレストランでの導入などもされています。売上の一部が寄付される自動販売機もあり、渋谷ヒカリエB2Fにも設置されています。また、キャンペーン期間中に歩いた距離に応じて寄付される「FiNC」など、誰でも気軽に参加できるスマートフォン用アプリの開発も行っています。そして、10月5日~11月15日には世界食料デーキャンペーンとしておにぎりアクションを開催しています。これは、おにぎりの写真を撮って期間中に特設サイトかSNSに「#OnigiriAction」をつけて投稿すると、1枚につき5食分の給食となる仕組みです。TFTの参加団体や導入状況については公式ホームページ(http://jp.tablefor2.org/)に詳しく載っているので、興味をもった方はそちらをぜひご覧下さい。

 

【Hi-Five Projectについて】

私たちはTFT寄付つき商品の販売と、それによるTable For Two周知を目的に現在14名で活動しています。Hi-Fiveとはハイタッチという意味で、途上国の子供と先進国の人が手と手を合わせ協力しようという願いが込められています。2017年度は5月にドーナツ販売、6月にお弁当販売をいずれも一週間日替わりメニューで、学生食堂の入り口脇のスペースを借りて行いました。お弁当はサークルのメンバーで考案するのですが、TABLE FOR TWO Internationalの定めた3つの基準(カロリーが730kcal程度、栄養バランスが適正、野菜が多め)を満たす必要があります。レストランに導入する場合には、また別の基準が存在します。(写真)

そして記憶に新しい雄飛祭では、学生センター前で寄付つきたい焼きを販売し、お陰さまで300食分の寄付となりました。さらに、国際親善クラブDIACさんが活動に共感して下さり、コラボ商品として寄付つきのチヂミ販売をしていただきました。DIACさん並びに買っていただいたお客様には感謝の気持ちでいっぱいです!

また、Hi-Five Projectには交流文化学科の学生が創設した団体であり、現在も同学科の学生が多く所属しています。現代表の平井千尋さんもその一人であり、交流文化学科の学生がHi-Five Projectに入部する魅力ついて教えていただきました。

 

交流文化学科というと、ツーリズムに力を入れているのが特徴ですが、トランスナショナルやグローバル分野についても学べるのが良さの一つです。従って、海外交流やボランティアに興味を持つ学生が多く在籍しています。私たちHi-Five Projectは「食べる国際貢献」をテーマにしています。学内で他国の人々を支援できる、そんな所に惹かれて集まる部員が多いです。先進国と貧困国の問題について考えるきっかけを掴み、そして行動に移せる、それがHi-Five Projectの魅力です(平井)。

 

【TFT-UAについて】

学内での活動はどうしても大学や年度によって規模に差が出てしまいます。そこで、TFTは大学連合(TABLE FOR TWO-University Association https://tftua.jimdo.com/)という大学間の横のつながりを形成し、意見交換や情報共有を行っています。TFT-UA関東支部は約60の大学が所属しており、毎月UA-meetingを開催し交流を図ると共に様々なプロジェクトを企画しています。現在動いているプロジェクトには、YouTubeでTFTの情報を発信する「TFTube」、小中高校へ出向きTFTについて広める「食育イベント」などがあります。また夏には支援地を訪問するフィリピンスタディツアーが行われ、その後の報告会で共有すると共に現地へメッセージを送るビデオレターも作成しました。また夏合宿では千葉県へ行き、勉強会や料理対決を行いました。四国や関西など全国の支部から人が集まり、親睦を深め互いの活動から学べる貴重な機会となりました。9月30日と10月1日には「グローバルフェスタJAPAN2017inお台場」へTFT-UAとして出店し、フィリピンで食べられているプトというライスケーキを販売しました。そして2010年からはFUTSAL FOR TWO(https://futsal-for-two.jimdo.com/)というチャリティーフットサル大会を年1、2回開催し、去年11月大会をもって第14回目となりました。「フットサルでOFFしたカロリーをアフリカにON!」をコンセプトとし、1ゴールにつき10食の給食が寄付されます。フットサルとは別に大縄跳びやパターゴルフなどのミニゲームを用意し、条件をクリアした場合にも寄付されます。近年は約3000食~4000食が1回の大会につき寄付されており、第14回大会は給食3468食分となりました。

 

【最後に】

Table For Twoは途上国を一方的に支援するのではなく、先進国の人も一緒に健康になることを目指しています。特に毎日身体の一部となっていく食事はとても大事で、何を食べるかはもとより誰と食べるか、どうやって食べるかといった食全体が生活を豊かにしていく要素なのだと、TFTと関わるようになって私自身食の大切さを改めて実感するようになりました。TFT-UAのフィリピンスタディツアー報告会では、現地の給食は地元のお母さん方が愛情を込めて調理し、子供たちもそれをとても大切に食べているという話がありました。給食は子供たちの食育の機会となるだけではなく、お母さん方にとっても家庭での食事を見つめ直すきっかけになっているようです。

Table For Twoのもう一つの特徴が、誰でも気軽に参加できることです。おにぎりアクションやアプリの利用など無料で参加する方法もありますし、給食1食分が20円なので学食や大学祭などで比較的安価に提供しやすく、購入もしやすいです。もし500円寄付すれば子供1人の1ヶ月分の給食となり、コストパフォーマンスが高く満足感が得られます。

TFTは比較的新しい仕組みであり、どうしたらもっと食数を増やしていけるのか、気軽に参加してもらえるのか常に試行錯誤している状況です。国際貢献に興味がある、自分でアイディアを出して企画実行していきたい、あるいは食べること・料理することが大好きな人、どんな方も大歓迎です!Hi-Five Projectで一緒に活動しませんか?

(文責:法学部総合政策学科1年、升川桃)

(Table For Twoの仕組み) 先進国の人々が1食730kcal程度のヘルシーなTFTメニューを買うごとに、「20円」が事務局を通じて、途上国に「給食費」として寄付されます。
2017年6月に、部員が考案したお弁当を学生食堂にて販売しました。写真は1番人気だったタコライスです。
2017年11月2日、3日に行われた学園祭(雄飛祭)にて、たい焼きを販売した時の様子です。1年生が頑張ってくれました!
2017年6月、新宿小田急百貨店にて寄付金付きお弁当を販売した際、早稲田大学の方々と獨協大学の学生でTable For TwoのPR活動を行いました。