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2016/3/15 - DoTTS Faculty 教員コラム

国際協力の現場から(北野収)

国際協力の現場から

―カンボジア・持続可能な農業と環境教育プロジェクト評価団に参加しました―

 

私は毎年の年度末、カンボジアのコンポンチャム州を訪問しています。日本の環境系NGOがJICAの「草の根事業」として実施している、持続可能な農業と環境教育の普及に関するプロジェクト評価団の一員として現地を視察するためです。
今年は5か年事業の最終年度。年に1度顔を合わせるいつもの評価委員会の8人のメンバー(フィリピン、タイ、カンボジア、日本)ですが、これで最後だと思うと少し寂しいです。
プロジェクトの柱は、低農薬農産物の生産技術の普及と農家の組織化、そして小学校での環境教育の実施ですが、日本からの支援が終わった後の自立の目途が今回の評価のポイントになります。技術移転だけでなく、人々の価値観を変え、ミクロレベルでの「社会変容」を促すには、やはり長い年月がかかります。
5年というのは十分な期間とは言えませんが、村人たちの自覚と決意に大いに期待したいと思います。アジアの大学の先生方と交流できたことも大きな収穫でした。
このプロジェクトの現場でいつも大変な頑張りをみせてくれたのが、カンボジア王立農業大学の学生スタッフを含むローカルスタッフたちでした。今年はタイのコンケン大学のインターンの学生もプロジェクトの手伝いに参加しており、国境を越えて若い人材が育っていく姿を目の当たりにして、とても頼もしく思いました。あとは折に触れて、交流文化学科の授業「開発文化論」「地域開発論」「食の文化論」の中でお話ししたいと思います。

乾季の水田地帯
集落の様子
小学校の校長先生
村内での農業フェア
モデル農家のプレゼン