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2019/12/8 - News&Topics

写真展「難民はここにもいる」開催

交流文化学科では、学科創設10周年記念行事の一環として、2019年11月13日から27日まで、西棟1階ロビーにて写真展『難民はここにもいる(Refugees are Here in Japan)』を開催しました。交流文化学科の写真展示は、「ヨルダンのシリア難民」「パレスチナ・ビリン村」に続いて3回目になります。

 

残念ながら、日本政府は難民の受入れに際立って消極的です。それでも、決して少なくない数の難民が日本にも暮らしています。街中では目立つ存在ではないかもしれませんが、迫害や紛争などを逃れ、辛い思いで故郷を脱出し、何らかの手段で日本に到達した難民が、私たちの身近に暮らしていることに、私たちはふだん、注意を向けていないのではないでしょうか。今回は、日本に暮らしている難民の方々のポートレート9枚(パネル提供:認定NPO法人難民支援協会)を展示し、難民の方々が暮らしやすい社会を、一緒に作っていく機会を作りたいと考えました。

 

今回も、獨協大学が加盟している国連アカデミック・インパクト(United Nations Academic Impact- UNAI)に登録します。UNAIは国連と世界各国の大学などがパートナーシップを結ぶもので、 今回の写真展は、国連アカデミック・インパクト10原則のうち、「原則6:人々の国際市民としての意識を高める」、「原則10:異文化間の対話や相互理解を促進し、不寛容を取り除く」を目的としています。

 

以下、写真展に寄せられた学生の声をふたつ、紹介します。

「難民というフレーズ、言葉だけが一人歩きして、ネガティブなイメージが付与されている。ただ、本来、彼(女)らは、私たちと同じ人間。私たち同様に扱われるべきです。そう思う最初のキッカケとなりうる。その人の表情や紹介を読んで、その人を想像できる。そんな写真展でした。」「丁寧に解説していただきました。分からないことをたくさんお聞きしましたが、どれにも分かりやすくお答えいただきました。写真展で終わらせず、ゼミ生の方が解説員としていらっしゃったことが、とてもすてきなアイディアだと思いました。ありがとうございました。」

 

さらに、写真展に関連した企画として、日本政府には条約上の難民としての地位を拒否されているが、看護師を目指して勉強しているクルド人学生と、支援団体の代表をお招きして、講演「あなたに知ってもらいたい国なき民族クルド人」、また、高橋雄一郎ゼミの学生有志によるワークショップ、「打破しよう、難民鎖国日本!」を開催しました。各回盛況で、熱心な議論がおこなわれました。(文責:高橋雄一郎)