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2017/6/13 - News&Topics

ビルマ寺院を訪問しました(2016年12月・高橋ゼミ)

2016年12月、高橋雄一郎ゼミは、東京都内にあるビルマ仏教寺院を訪問しました。国名を「ミャンマー」と呼ぶのが日本では普通になっていますが、もともとは「ビルマ」でした。「ミャンマー」は、50年以上も、人々の人権を踏みにじってきた軍事政権が勝手につけた国名なので、民主化運動の支持者たちがは、「ビルマ」を使い続けてきた経緯があり、高橋ゼミでも「ビルマ」と呼んでいます。

2015年11月、アウンサンスーチーの率いる全国民主連盟(NLD: National League for Democracy)が総選挙に圧勝し、ビルマの民主化が実現しましたが、軍事政権下に、弾圧を逃れて難民となり、あるいは苦しい経済状態を脱して職を求め、日本にやって来たビルマ人は少なくありません。

ビルマ人の多くは、タイやスリランカと同じく、上座部仏教を信仰する仏教徒です。金色に輝くパゴダ(仏舎利塔)を囲んで建てられた仏教寺院や、緋色の衣をまとい、列を作って、毎朝、托鉢をする僧侶たちの姿は、ビルマでは見慣れた光景です。

異国で暮らすビルマ人に、仏教が心の安らぎを与えてくれることは、想像に難くありません。日本では、信者たちが浄財を集め、板橋にある3階建ての中古ビルを買い取り、内部を改装し、本国からお坊さんを呼んで、仏教寺院にしています。3階が僧侶たちの住居、2階が仏像を安置した本堂、1階がキッチンを設備した集会所になっています。

私たちは、本堂でお坊さんのお話を伺った後、集会所で、東京在住のビルマ人の皆さんと、寄進された食事のおすそ分けを頂戴しました。ビルマ料理屋さんは、高田馬場周辺など、何軒もありますが、お寺で頂く料理の味はまた格別です。信仰を介して絆を結ぶ民族コミュニティーの暖かさを感じた一日でした。

日本のお寺に慣れた目には「ぴかぴか」に映りますが、タイやスリランカなどの上座部仏教圏では、ごく普通の光景です。
お肉や野菜のカレーやスープなど、ビルマ料理はご飯と相性がよく、美味しくいただけます。