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2024/1/30 - DoTTS Faculty 教員コラム

大学生活とアルバイト(鈴木涼太郎)

大学生活の中心が学問/勉強であることは当然ですが、もちろんサークルや部活、アルバイト、趣味の時間も大事なのは言うまでもありません。

留学をするにも旅行をするにも、お金が必要。
なかでもアルバイトは、ほとんどの学生が大学時代に経験しているようです。

アルバイト先として多いのはやはり飲食や小売り。スターバックスコーヒーをはじめとしたカフェやマクドナルドのようなファストフードレストランは定番ですし、大学からほど近い越谷レイクタウンや東京ソラマチなどの大型商業施設のテナントで働いている学生の話をよく聞きます。

そのなかで、交流文化学科「らしい」アルバイト先といえば、(安直かもしれませんが)観光/ツーリズム関連の職場でしょうか。

趣味と実益を兼ねた?TDRのキャスト、インバウンド観光客への対応もこなす浅草のみやげ店、ホテルや空港のスタッフ、なかには朝のラッシュ時に駅のホームで「押し屋」をしている学生もいます。千葉方面だけではなく都心へのアクセスも比較的良好なので、学校帰りにアルバイト先へ向かうのもそれほど困難ではないようです。

観光/ツーリズム業界でアルバイトをする学生と話をしていて楽しいのは、単にお金を稼ぐ手段としてだけでなく、大学における学びと結び付けることで、アルバイト経験にプラスアルファがもたらされていると実感するときです。

「この間の授業の話、私のアルバイト先そのまんまなのでいろいろ考えさせられました」、「やっぱり観光業界の課題は、〇〇先生が言っていた××ですね」、「△△先生の授業を取っていたからバイト先で業務改善の提案ができました」、「この間読んだ文献、観光の現場あまり分かっていないままに批判してる印象でした」、「英語でのコミュニケーションなら普段から授業でやっていますし…」などなど。

よく「理論と実践」、「教室と現場」、「学問と社会」、というような二分法が語られがちですが、学生たちのコメントから垣間みえるのは、それらを分断させるのではなく、相互に関連させることで両者がより豊かになる可能性ではないでしょうか。

実際のところ、学生たちから聞く体験談は、教える側にとっても観光産業の最前線についての情報をアップデートするために貴重な場。企業訪問してインタビューしても、「先生」には教えてもらえないリアルを学生が知っていたり…

「学問かアルバイトか」ではなく、「学問もアルバイトも」、でより充実した大学時代を過ごす学生が1人でも増えることを願っています。

インバウンドで賑わう浅草仲見世(本文と直接関係はありません)