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2011/5/6 - DoTTS Students 学生コラム

University of Alabama, USA

4月になれば、もうすっかり夏のような暑さ。私が現在交換留学中のUniversity of Alabamaはアラバマ州の小さな町、タスカルーサにあります。大学はとても広く、あちこちにリスが居ます。カレッジタウンなので学生が多く、多くの人がフレンドリーで温かいです。まさにアメリカ南部特有のサザンホスピタリティーを感じることができます。ただ、大学以外なにもないので、観光では絶対にアラバマには来なかったと思いますが(笑)8月上旬にこちらに到着し、あっという間に帰国まで残り1週間となってしまいました。この9ヶ月間を思い返してみると、新しい発見や経験で溢れているように思います。

私が留学しようと決意した主な理由は、自分の興味のある分野、国際関係を英語で勉強したい、たくさんの人に出会いたいと思ったからです。私は高校時代にも、1年間アメリカに留学していました。その際も、多くの人との出会い、英語力の面でも貴重な経験になったと思っています。しかし今回は、獨協大学で学んだことや、ニュースや本から知ったことなど、事前に多少の知識や興味があったため、人との出会いや授業内容から考える機会が多く、より深い留学になりました。

アラバマ大学には、本当に様々な国から来た学生、教授がいます。私が前期に取っていた授業、Global Studiesの先生は両親がバングラデシュ人のイスラム教徒の方でした。先生が授業中に話していた、イスラム教徒の視点から見た9.11テロについての話は本当に興味深いものでした。さらに、今学期に取っているInternational Relationsの先生はアフリカ出身の方です。留学生もかなり多くいるので、国際色豊かです。また、南部なのでアフリカンアメリカンがたくさん住んでおり、南北戦争やキング牧師の活躍など、彼らの歴史の重さを間近で感じました。日本では滅多に出会うことがないようなバックグランドを持つ人々に出会えたこと、あまり知らなかったことを知り新たな興味を持てたこと、これらは今回の留学で得た最大の収穫であり、一番心に残るものになっています。

もちろん、授業では課題が多く出され、日本に居たときより圧倒的に英語を読む量、書く量、プレゼンをする機会が増えたので英語力も上がったと思います。少なくとも、英語で書かれた文献を読む際、多少長くても「こんなに読むのか・・・」と思うことなく読み進めることが出来るようになりました。英語に対する「外国語」という意識が薄らいだのかもしれません。

3月に日本で大地震が起きたときは、地元が宮城ということもあり、家族は無事でしたがとてもショックでした。アメリカからでは出来ることが限られており、歯がゆい思いもしましたが、こちらにいる日本人留学生とJapan Clubの学生達と協力し、募金活動を行いました。沢山の人から声をかけてもらい、この人の温かさが日本に届くといいな、と思いながら活動していました。そして、日本でも報道されていると思いますが、先日大きな竜巻があり、タスカルーサの町は甚大な被害を受けました。見慣れたお店や町並みが瓦礫の山と化していたり、寮が停電したりと留学生活終了目前に大変な状況でした。そのため、期末テスト全てもなくなってしまいました。テストがなくなり嬉しい反面、消化不良な気持ちもあります。正直、「帰りたくない」という気持ちが勝っています。

今回の留学で自身の興味や学びたい分野をより明確にすること、また多くの知識を得ることができたので、帰国後のゼミや授業が本当に楽しみです。もし留学せずに、日本にいたとしたら私はここまでの意欲を持てたとは言い難いです。勉強も遊びも、全てが楽しいと思えた9ヶ月間でした。人との出会いや新しい環境の中での勉強は、必ず、どんな形であれ自身を変えてくれます。迷っているなら、絶対に行った方がいいです。明確な目標があるなら、留学して後悔することはありません。来てしまえば不安を感じる余裕なんてないくらい、新鮮な毎日が待っています!

(交流文化学科2年・YM)