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2024/1/26 - DoTTS Students 学生コラム

留学体験記3 ロイファナ大学 〜ドイツ・リューネブルク〜 (石塚伶菜)

私は現在、ドイツのリューネブルクという都市にあるロイファナ大学に交換留学しています。3回目となる今回のコラムでは、8月から9月にかけて参加した、ドルトムントという都市でのインターンシップについて執筆させていただきます。

私が参加させていただいたインターンシップは、獨協大学ドイツ語学科とドルトムント外国協会が共同で行なっている特別なプログラムです。まず獨協大学内で書類/面接選考があり、その後合格者(今年度は4人)の情報が外国協会に送られ、そこでインターンシップ先とホストファミリーのマッチングを全て行なっていただけるというプログラムです。さらに、インターンシップが始まる前の1週間は獨協生だけに特別集中ドイツ語講座が用意されています。

外国協会

 私がインターンシップを行ったのは、外国協会の広報部です(参加者4人中2人は外国協会と関係の全くない企業で、私を含めた2人は外国協会内の外国語教育部と広報部でそれぞれインターンシップを行いました)。初日に広報部の上司に挨拶をした際、丁寧なドイツ語で失礼なく話さなければいけないとかなり緊張してしまい、全く思うようにドイツ語が話せないどころか彼女の発言の半分ほどしか内容を理解できず、とても焦りました。しかし彼女は本当に気さくでいつもニコニコしている方で、私のことをまるで孫であるかのように可愛がってくださったので、すぐに緊張もほぐれて、会話も問題なくできるようになりました。

 私が広報部で与えられた仕事は「日記風報告書」の作成で、内容は指定しないから自分の思うままにやってみなさいというように指示を受けました。そこで、ドルトムント市のサステナビリティ開発部門でお仕事をされている方や、ドルトムント市立の動物保護施設、ドルトムントに拠点を置く独日協会の代表の方などにメールでインタビューのアポイントを取り、実際に一人で訪ねて1時間程度お話を伺い、それをドイツ語と日本語の記事に書くことにしました。その他にも、少し離れた都市であるマンハイムで開催されていたサステナビリティに関する展示にも出張のような形で行かせていただき、そこでイベント企画代表の方からお話を伺うこともできました。本当に良い機会だったと感じています。この「日記風報告書」は外国協会の公式サイトで公開されています
https://auslandsgesellschaft.de/renas-praktikumstagebuch/)。

 「日記風報告書」の作成以外に、広報部と取締役員とで行う毎週のミーティングにも参加させてもらいました。広報部は4人〜5人くらいの小規模な部門なので、私にも発言する機会をいただき、本当にミーティングに「参加」させてもらえたのもありがたかったです。また、社員ではなく職業訓練校(Ausbildung)の学生や奉仕活動制度( Freiwilligendienste )で働いている、私と年齢が近い人たちの仕事を手伝うこともありました。彼女らと一緒に、封筒にチラシを入れる仕事をしながら雑談をしたり映画を見たりしたのがとても楽しかったです(手元に作業するものがある場合は映画をつけても良いということでした)。年齢が近い上に彼女らも「外国人」であるということもあって意気投合し、休日には一緒にランチをするなど、仕事外でも連絡をとっていました。彼女らの存在は私の中でかなり大きかったです。

奉仕活動制度で働いているベラルーシ人の先輩と

 このインターンシップ・プログラムで私が得たものは3つあります。1つ目はシンプルですがドイツ語力です。留学先ではドイツ人学生とより他の留学生と関わることの方が多いので、結局英語で会話してしまいドイツ語を話す機会が思っていたよりもあまりありませんでした。そのためこの2か月間、ドイツ語のみの職場とドイツ人の家庭で、ほとんどドイツ語のみで過ごせたのはとても貴重な経験で、実際にドイツ語を話すのが速くなっていると外国協会の取締役員の方にミーティング中に褒めていただけました。2つ目は行動力と自信です。元々、比較的行動力はある方ではありましたが、誰かにアポイントメントをとって初対面で1時間お話しをするということは日本でもしたことがありませんでした。まだ自分のドイツ語力は未熟で、会話中に1度で聞き取れずに何度も聞き返してしまうことがあったり、文法を途中で無視して話してしまったりしていましたが、それでも1時間会話のキャッチボールがちゃんとできたことで、意外と自分はどこでもやっていけるのかもしれないという自信がつきました。3つ目は素敵な人々との出会いです。ホストファミリーや上司、研修生の先輩など、優しくて面白い人々に出会うことができて、本当に幸せだなと感じています。インターンシップが終わった後も、外国協会社内でのクリスマスパーティーに招待をしていただきました。

広報部上司とスリランカ人の職業訓練校の学生と
ホストファミリーと

2か月という短い期間ではありましたが、本当に充実した夏季休暇を過ごすことができました。そして1年間の交換留学も残りわずかですが、最後まで気を引き締めて過ごしたいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。
(交流文化学科 石塚伶菜)