2023/6/26 - News&Topics
学科教員と卒業生らの共著書が「日本NPO学会賞」を受賞しました。
北野収・西川芳昭編『人新世の開発原論・農学原論』(農林統計出版、2022年)が日本NPO学会賞・選考委員会特別賞を受賞し、去る6月10日の同学会第25回研究大会にて、表彰式がありました。日本NPO学会は、非営利組織(NPO)や非政府団体(NGO)に関する研究者と実務者の集まりで、市民社会、連帯経済、福祉、環境、まちづくり、国際協力、多文化共生など多様な分野に関する研究交流をしています。
これは、教え子や研究仲間たちとの協力から生まれた1冊でもあります。交流文化学科卒業生でポルトガル語圏アフリカ専門家の田村優さんはモザンビークに関する章を、アメリカとタンザニアの大学に留学した宮下智衣さんはタンザニアに関する章を執筆しました。以前、本学で講演をしてくださったルロン石原ペネロープさんはフランスからみた日本の有機農業思想について、2018年度の「食の文化論」を担当して下さった中野美季先生はイタリアの社会的農業についての章を執筆しました。
北野教授と龍谷大学の西川教授がこれまで40年にわたり世界各地の開発と農業の現場で培ってきた問題意識を「人と土」(人間と自然との関係性)という縦糸と「時空を超えた連帯」(人間同士の関係性)という横糸を手がかりとして編み上げた本書は、「人新世(ひとしんせい)」とよばれる現代における人類の在り方を展望する究極の「持続可能な開発論(SD)」といえるでしょう。
書籍紹介サイト
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784897324630
出版に際しては、獨協大学学術図書出版助成金の適用を受けました。