2022/9/29 - DoTTS Students 学生コラム
留学体験記 アメリカ ウィスコンシン大学(下田明日香)
【はじめに】
私は2021年8月から約1年間、アメリカのウィスコンシン大学スティーブンス・ポイント校へ交換留学をしました。ウィスコンシン州はアメリカの中西部に位置し、冬は−20度以下になる日もあって寒さが厳しいですが、豊かな自然に囲まれた穏やかな所です。元々2020年の8月からの予定でしたが、コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となり、少し落ち着いたその1年後になんとか渡米することができました。就職活動との兼ね合いがあり、1年間遅らせることに少し躊躇いもありましたが、結果的にとても充実した経験をすることができ、自分の選択に間違いはなかったと感じています。この留学において、特に印象的だったことや得られたことについて綴りたいと思います。
【様々な文化的背景を持った人との出会い】
私がこの留学で得た財産の一つに、多様な人との出会いがあります。同じ留学生として世界中から来た友達、ウィスコンシン州に長く暮らしている友達、両親がアメリカに移住し、家庭と大学では異なる言語を話すバイリンガルの友達、ホストファミリーのようにお世話になったご家族など、本当に様々な人に出会い、支えられました。自分の世界が広がったと同時に、一切見返りを求めずにどんな時でも助けてくれる優しい方々と巡り逢いました。また、クラスメートには20代後半や30代前半の人も多くいて、敷かれたレールに囚われず、自分のやりたいことを真に追い求める姿に感銘を受けました。様々な人に出会い、支えていただいたことに本当に感謝をしています。
【コミュニケーション能力】
留学当初は授業や普段の会話において、自分の英語が全く通用せず、他の留学生との大きな差に直面しました。自信を持つことができず、焦りを感じていました。ある時、同じ留学生の友達が間違いを恐れず、自信を持って英語を話す姿を見て、私が文法的な正しさに囚われすぎていたこと、間違いを恐れるあまりに普段の会話でもあまり発言できていなかったことに気づきました。たとえ少し間違えたり、言葉に詰まったりしても、相手が意味を汲み取ってくれるため、正しさよりも相手に伝えたいという気持ちの方が重要であると考えるようになりました。それからは、自分から話題を振ったり、リアクションを増やしたりして会話を楽しむことができました。コミュニケーションには、単に語学力だけではなく、心がけや相手の話に興味を持つ姿勢、質問をする能力なども重要であることに気づくことができました。
【どんなことにも挑戦する大切さ】
何も分からない大変な状況であっても、そこから抜け出していろいろなことに取り組んでみることの重要性を身を以て感じました。新しい環境で新しいことにチャレンジすることには勇気が入りますが、そこで得られるものはとても大きいと思います。私は日本語の授業のTAを務めた際、普段当たり前に使っている日本語において、「これとこれは何が違うのか」などと問われた時、それを説明することに苦労しました。しかし、そこで初めて日本語の特徴やコンセプトに気づくことができました。同様に、高校で日本文化についてプレゼンテーションをして欲しいと依頼された時、最初は不安でしたが、最終的にやり遂げられたことに自信を持つことができました。閉じ籠らずに、人と交流したり、何かに取り組んだりする機会を多く掴むことが、自分の成長につながることを学びました。
【最後に】
アメリカで様々な人に出会い、多様な文化に触れ、現地で学べたことは、私にとって一生の財産だと思っています。日本ではできないことを五感を使って経験し、毎日たくさんの発見をすることができた、充実の毎日でした。コロナ禍にもかかわらず、私の留学を様々な面で後押しして下さった方々に心から感謝申し上げます。