1. ホーム > 
  2.  News&Topics

2017/9/26 - News&Topics

「戦争の記憶」フィールドワーク

「表象文化論」の授業で、都内日帰りフィールドワークを実施しました。訪問先は「靖国神社・遊就館」と「女たちの戦争と平和資料館(wam)」の2か所でした。戦争の記憶をどのように継承するべきか、実際にミュージアムの展示を比較して考えました。2017年7月2日

「靖国神社」に行ったことがない、という学生は意外と多いものです。まずは現地を見ないと議論もできませんね。今回は、併設されている軍事博物館「遊就館」を中心に、戦前は靖国の儀礼の中心だった「招魂祭」や、安倍首相の参拝で話題になった「鎮霊社」などについては、担当した学生が説明する形で見学しました。http://yusyukan.yasukuni.jp/

「女たちの戦争と平和資料館(wam) 」は、いわゆる「慰安婦」として、旧日本軍の性暴力被害にあった女性たちの問題について、調査、啓発、支援、展示をしている組織です。スペースは小さいのですが考えさせられることは多く、閉館時間を過ぎても熱心にメモを取ったり、スタッフに説明を求めたりしている学生の姿が印象的でした。http://wam-peace.org/

授業でも多くの文献を読み、ディスカッションした後でのフィールドワークだったので、内容のある一日になりました。(文責・高橋)

靖国神社の大鳥居の下で説明する学生。右下に「君が代」の歌詞にある「さざれ石」があります。
「遊就館」エントランス。タイ/ビルマ国境に日本軍が建設した「泰緬鉄道」で実際に使われた機関車。「死の鉄道」と言われ、建設では、現地の「労務者」、連合軍捕虜など多くの生命が犠牲にされた、日本軍戦争犯罪の証拠です。
「女たちの戦争と平和資料館(wam)」のエントランスには、写真を出すことに同意された約150名のサバイバーの方のパネルがあります。「遊就館」でも顔写真パネルが多用されていますが、写真の使われ方、展示が訴えようとする歴史の意味には、大きな隔たりがあります。