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2013/9/17 - DoTTS Students 学生コラム

Study Tour through Japan International Food for the Hungry, Rwanda

交流文化学科3年のM.M.とK.M.です。私たちは3年の夏休みに、日本国際飢餓対策機構(Japan International Food for the Hungry, JIFH)を通してルワンダに2週間スタディーツアーに行ってきました。ルワンダというと、大虐殺があった国ということで知っている方も多いと思います。そんな暗いイメージをもつルワンダですが、実際はとても明るく美しい国でした。皆さんに少しでもルワンダの魅力を知っていただくために、私たちの2週間の体験を紹介します。

ルワンダは、アフリカのほぼ赤道直下にある小さな国です。民族はフツ、ツチ、トゥワの3つの民族があり、1994年の大虐殺は民族の対立が原因となって起きました。フランス語と英語も話されていますが、理解できない方もおり、現地語のルワンダ語がほぼ100%理解されています。丘陵地帯で、「千の丘をもつ国」とも言われるように、道は基本的に上っているか下っているかのどちらかでした。

2週間の滞在中、私たちは3つの虐殺記念館を訪れました。このうち2つの記念館は、当時実際に虐殺が行われた教会で、殺害された方達の骨や当時身に着けていた洋服、教会に持ち込んだ生活用品などが展示されていました。これらを見ていると、実際にここに人々が助けを求めて来ていたということが感じられました。

REACH(Reconciliation Evangelism and Christian Healing)というNGO団体の活動も見学にいきました。この団体は、ユニティグループという活動を通じて、虐殺の加害者と被害者の和解と社会的自立を支援する団体です。その中でも、私たちは石鹸作りを行うグループとスポーツ交流を行うグループ、クワイアーのグループと触れ合いました。

【写真1】は石鹸作りのグループの様子ですが、誰が加害者で被害者かということは、見ただけではわからず、民族という壁を越えて女性たちは楽しそうにお喋りをしながら、仲良く石鹸を作っていました。

【写真2】は出来上がった石鹸です。スポーツ交流のグループでは、バレーボールとバスケットボールのコート作りを手伝わせていただきました。地面は固く、なかなか整備は進みませんでしたが、グループの人たちはいくら進んだかはあまり気にしておらず、それよりもお喋りをして笑いあうことが何よりも楽しそうでした。

【写真3】はクワイアーグループが歌を披露してくれている様子です。Peace International Schoolは、貧困により普通の学校に通えない子供や、孤児のための学校です。ここで、子供たちが日本語の歌を歌って、私たち日本人を歓迎してくれました。私たちは図書館を作るチームと子供たちに日本語を教えるチームの二手に分かれて行動しました。M.M.は図書館を作るチームに参加し、手伝いに来ている生徒たちの親の方々と協力しながら、何回も砂の入った袋を持って往復していました。これがかなり重労働で、とても大変だったようです。K.M.は日本語を教えるチームになり、日本で小学1年生に当たるクラスを受け持ちました。1年生と言っても5歳から9歳までと年齢はバラバラです。そこで5から9まで数字を教えていると、「1~4、10も教えて!」と言われ、勉強をしたいという気持ちがひしひしと感じられました。

【写真4】【写真5】は学校の様子です。小学校での公用語は英語で、ある程度の学年になればとても上手に話せるようになります。ホテルの方やお店の店員などは不自由なく英語を話すことができます。私たちが覚えたルワンダ語は”Muraho (Hi),” “Amakuru (How are you).” “Ni meza (I’m good),” “Murakoze (Thank you)”だけでしたが、それでもルワンダ語で話しかけると、英語で話している時よりもとても嬉しそうに返事をしてくれました。まだ英語を話せない小さな子も、”Amakuru”と聞くと、”Ni meza”と恥ずかしそうにしながら返してくれました。

これ以外にも、初めてのアフリカで初めてのことはたくさんありました。1泊したモーテルはシャワーがあるのに水が出ず、大きなポリバケツに入れられた水でトイレを流し、ポリタンクにいれられた水で体を洗いました。移動に使用したバスは出発前にパンクしたり、途中で煙が出たり、床に穴が開いていたり…。アフリカならではとある意味楽しみつつ、日本がいかに豊かで物に溢れているかを実感する日々でした。

渡航前は、大虐殺についての凄惨な出来事しか知らず、本当に人々が和解をすることなんてあるのだろうか、という気持ちでした。しかし、実際に行ってみて、人々が民族という壁を越えて、あるいは感じさせずに互いに話しているのを見て、確実に彼らは前へ進んでいるのだということを実感しました。子供たちが、本当に明るく笑っているのがとても印象的でした。たった2週間という短い期間でしたが、なかなか味わえない貴重な体験をした2週間でした。これを読んで、少しでも皆さんがルワンダという国に関心を持っていただければ幸いです。

(交流文化学科 M.M.&K.M.)

 

写真1
写真2
写真3
写真4
写真5